キリスト教の公会議

今は5月のペンテコステに始まる聖霊降臨節です。ローマの弾圧にも拘わらず、主イエスの昇天後の弟子たちの伝道によってキリスト教は発展し続けたのですが、当時の紀元1世紀前半にはキリスト教という宗教は存在せず、主イエスの教えはユダヤ教ナザレ派という位置づけでした。しかし4世紀に入り、ユダヤ教から独立したキリスト教としての教義が定められ、その後の世界宗教としてのキリスト教が形成されていきます。
その過程で大きな働きをしたのが、4世紀初頭のローマ皇帝コンスタンティンでした。西暦312年の彼のキリスト教への改宗と、それまでイスラエル、ローマ、ギリシャ、そして小アジアにある帝国内の多くの教会で守られていたいた教義の統一のために、西暦325年に彼が招集した二ケア公会議については、6月15日と22日の土曜日の日語ニュースレターでお話しした通りです。
今日はその公会議について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。このキリスト教の公会議と言うのは、各地方に広がっていったキリスト教の各派の監督(Bishop)が集まり、共通の聖書解釈、また信仰理解を定めるのが目的でした。これは6月22日の日語レターでお話しした4回だけではなく、実は325年の二ケア会議から1962年に始まった第2バチカン公会議まで、ローマ・カトリック教会公認のものだけで全部で21回開かれています。ここでその一つ一つを詳しくお話しすることはできませんが、以下、その概要だけを紹介してみます。
(塚本 旨)
以下、日語部からのお報せです。
その過程で大きな働きをしたのが、4世紀初頭のローマ皇帝コンスタンティンでした。西暦312年の彼のキリスト教への改宗と、それまでイスラエル、ローマ、ギリシャ、そして小アジアにある帝国内の多くの教会で守られていたいた教義の統一のために、西暦325年に彼が招集した二ケア公会議については、6月15日と22日の土曜日の日語ニュースレターでお話しした通りです。
今日はその公会議について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。このキリスト教の公会議と言うのは、各地方に広がっていったキリスト教の各派の監督(Bishop)が集まり、共通の聖書解釈、また信仰理解を定めるのが目的でした。これは6月22日の日語レターでお話しした4回だけではなく、実は325年の二ケア会議から1962年に始まった第2バチカン公会議まで、ローマ・カトリック教会公認のものだけで全部で21回開かれています。ここでその一つ一つを詳しくお話しすることはできませんが、以下、その概要だけを紹介してみます。
- 第1回(325)第1ニケア公会議。主イエスの神性を主張するアタナシウス派と呼ばれた教義を採択し、二ケア信条を制定。
- 第2回(381)第1コンスタンティノープル公会議。三位一体説を確立。
- 第3回(431)エフェソス公会議。主イエスの神性と人性の一体化を確認。
- 第4回(451)カルケドン公会議。主イエスは神であり、人性を持たないという単性説を否定。
- 第5回(553)第2コンスタンティノープル公会議。上記単性説とエフェソス公会議での両性説の調停に失敗。
- 第6回(680-681)第3コンスタンティノープル公会議。単性説を再び否定。
- 第7回(787)第2ニケア公会議。主イエスやマリア、聖人などの聖像崇敬を承認。
- 第8回(869-870)第4コンスタンティノープル公会議。ブルガリア教会の帰属を討議。この公会議以降はギリシア正教が離脱し、東西両教会が集う最後の公会議となった。
- 第9回(1123)第1ラテラン公会議。皇帝が帝国協会政策を放棄し、ローマ教皇権が確立。
- 第10回(1139)第2ラテラン公会議。教皇選挙法を規定。
- 第11回(1179)第3ラテラン公会議。同上。異端とされたアルビジョワ派対策の強化。
- 第12回(1215)第4ラテラン公会議。ユダヤ教徒・イスラム教徒とキリスト教徒の明確な区別など。
- 第13回(1245)第1リヨン公会議。エルサレムのイスラム教徒からの回復など。
- 第14回(1274)第2リヨン公会議。十字軍の派遣。正教会との和解。教皇選挙制度の見直し等。
- 第15回(1311-1312)ヴィエンヌ公会議。テンプル騎士団の解散を命令。
- 第16回(1414-1418)コンスタンツ公会議。教会分裂の解決を図り、公会議至上主義を主張。
- 第17回(1439-1445)フィレンツェ公会議。東方教会とローマ・カトリック教会の再合同を議論するが、決着に至らず。
- 第18回(1512-1517)第5ラテラン公会議。教会改革を協議。
- 第19回(1545-1563)トレント公会議。宗教改革後のカトリック教会の再建を協議。
- 第20回(1867-1870)第1バチカン公会議。教皇不謬性の宣言。
- 第21回(1962~1965)第2バチカン公会議。公会議史上初めて五大陸から投票権を持つ公会議教父が参加。現代にも大きな影響力を持つ。
(塚本 旨)
以下、日語部からのお報せです。
- 7月7日(日)、礼拝後のお茶を日語が担当します。お手伝いできる方は、リーダー役の塚本三枝子姉か中里美由紀姉にご連絡くださいあ。また以下のサインアップシートに登録してくださっても大丈夫です。宜しくお願い致します。
- 毎週金曜午後4時からのギホンの泉と、毎週土曜日朝6時半からの早天祈祷会は、以下の8x8からです。どなたでも自由にご参加ください。
Posted in Newsletter 2024-06-27